予定より一日早くアーリーアクセスが始まりましたが、皆さん楽しんでますか?
私はExpeditionモードをゴールまで遊んで、今はサンドボックスでオスプレイ/トムキャットの再現とか、動翼/推力偏向ノズル/姿勢制御ジャイロの実験・小型化とかしてめっちゃ楽しんでます。
特に前進翼形態にすると旋回半径が小さくなってロールが不安定になり、後退翼形態だとロールが安定して旋回半径がデカくなるっていう、挙動の変化には感動しました。
やっぱり神ゲーじゃな?
Expeditionモードは島巡ってパーツ集める感じがほぼパネキット(既にボルト160個集め終わった方がいるらしい、たまげたなぁ)
さて、ゲームの感想はこの辺にしておくとして、本記事ではTrailmakersのデベロッパーである、Flashbulb Gamesの歴史とPressPlayの作品を簡単に紹介していきます。
こういう会社なんだなーと思って頂ければ十分ですので、ドバーッと読み流してみて下さい。
概要
「Flashbulb Games」は 「Press Play」(らくがき☆ヒーロー/Kalimba™️)の元創始者たち(Rune Dittmer、Ole Teglbjaerg、Mikkel Thorsted)を中心に再び集まり2016年に設立した、デンマークのゲームデベロッパーです。
Press Playは一作品目であるらくがき☆ヒーローで有名となった中堅ゲームデベロッパーで、2006年には「Microsoft」に買収され「Microsoft Studios」の一員となりました。
www.pressplay.dk
Microsoft Studios時代には4本のタイトルをリリースし、6本目のタイトルとして3種類のプロジェクト(Project : Dwarka / Project : Karoo / Project : Knoxville)をユーザーに提案し、投票によって「Knoxville」が選ばれ開発が進んでいきます。
しかし、2016年3月10日にMicrosoftの「ファンが最も遊びたい刺激的なゲームやフランチャイズに投資と開発を集中する」という方針で閉鎖されるに伴い、本タイトルの開発も中止となりました。
現在のFlashbulb GamesはMicrosoft Studios時代に同じ部署で働いていたレア社の元社員や、先日スクエニが撤退したされたデンマークゲーム開発会社「IO Interactive」(バーコードハゲアサシンで有名なHITMANシリーズ)の元社員を引き抜いた社員22名となっています。
ちなみに、Microsoftに閉鎖されるまでのPress Play時代に作ったゲームの版権は全てFlashbulb Gamesが持っており、現在は「Trailmakers」の開発をしながら、それらのゲームの管理・運営も行っているという状況です。
www.flashbulbgames.com
創設時の資金はPress Play時代のモノが元手ですが、それとは別に「Nordisk Film」というデンマークの由緒ある映画会社がスポンサーになっており、現時点で数100万ドルの投資がなされています。(Nordisk Filmは現存する映画会社の中で、最も歴史のある映画会社と言っても過言ではない)
www.nordiskfilm.com
Press Play、IO Interactive、Nordisk Filmとデンマーク尽くし!
Press Play™️時代のタイトル
ゲームデベロッパーの雰囲気を知るには過去作から
という事で現在メインで構成されている元Press Play社員たちが今までどんなものを作ってきたのか並べてみます。
「Max & the Magic Marker(2010)」
Press Playの処女作、マジックマーカーと呼ばれるペンを使って道や箱などを描き、主人公Maxと共に冒険していく横スクロール系パズルゲームです。
DS版などもありましたが、日本では『らくがき☆ヒーロー』という名前で、Wii ウェアでのみ配信していました。
Max and the Magic Marker "Sweet Home" trailer HD
Wii ウェア版しか日本語対応していなかった事もあり日本での知名度は低いですが、海外ではそこそこ有名な作品です。
一本目にして注目されるゲームを作るデベロッパーの鑑
現在はSteamおよびiTunesで販売されています。android版はありません。
store.steampowered.com
「Tentacles: Enter the Dolphin(2012)」
四本の触手を持った謎生物レミーが、人間(顔はイルカ)の体内に潜む目玉生物を倒し、食べながら冒険する2Dアクション系のスマホゲームです。
Tentacles: Enter the Dolphin - iOS launch trailer
2011年に製作が発表されてIGFにもノミネートされた作品ですが、リリースまでの間に「Microsoft」に買収されたため、これ以降のパブリッシャーは「Microsoft」になります。
それまでスマホゲーム開発の経験はない「Press Play」でしたが、買収されたことで「Microsoft Studios」の人員や様々なノウハウを得ています。
本作は日本語だと「テンタクル -燃えよドルフィン-」というタイトルなのですが、iTunesには「Tentacles: Enter the Dolphin」と登録されています。android版はありません。
「Max: The Curse of Brotherhood(2013)」
「Max & the Magic Marker」の続編です。
「Microsoft」に買収された影響もあり、前作の落書き風の2DデザインからXboxのスペックを活用したコテコテの3Dデザインになったりしていますが、ペンで障害を越えていくという基本的なゲーム性は変わっていません。
Announcement trailer for Max: The Curse of Brotherhood
Xbox版のほか、Steamにもあるので気になる方はどうぞ。
Steamstore.steampowered.com
「Tentacles: Enter the Mind(2014)」
「Tentacles: Enter the Dolphin」の続編...?よく分かりませんが、前作と大きく違うのは3Dになったという点ですね。
Tentacles: Enter the Mind Launch Trailer
あとは脳内に入ってマッドサイエンティストのアイデア(妄想)を破壊していくというストーリーだったり、触手の着せ替え要素があったり、Android版があったり、無料で出来たりといった細々とした相違点を除き前作と同じです。
play.google.com「Kalimba™️(2014)」
原点回帰の2D横スクロールパズルアクションゲーム。
内容としてはトーテムポールをイメージした異なる色のキャラクター2人を操作して障害を越えていくだけなのですが、ギミックや操作感が独特で、同社の他作品と比べると難易度が跳ね上がってます。
Kalimba iOS Launch Trailer
隠れた名作と呼ばれる本作ですが、単純に難しいのに加え、少々癖があって運が絡んでしまうパズルがいくつかあったり。
実験的な感じのパズルは新鮮で、私個人は好きですけど人は選ぶかなとは思います。
「Knoxville(開発中止)」
本作は三人称マルチプレイサバイバルゲームで、開発者曰「バトルランナー」や「ハンガー・ゲーム」といった映画に触発された企画だそうです。
ゲーム内容もプレイヤーのサバイバルやプレイヤー間の駆け引きに重点を置いたものとなる予定でした。自身の持つ物資や画面を挟んだ向こうにいる人などを鑑みて、協力するか殺すかの選択をしながら生き残っていく感じかな?
Project: Knoxville Teaser
本作は3つのプロジェクトからユーザーによって選ばれたタイトルで、開発も定期的に生放送して報告するなどオープンに行っていました。
しかし、2016年3月7日Microsoftが「Press Play」閉鎖の通告をだしたことで、残念ながら本ゲームの開発は中止となり、完全にお蔵入り
Trailmakersが軌道に乗ったら開発再開するかもしれないけど、しないかもしれない。どっちかです...(syamu)
Project: Knoxville Prototype Gameplay
Trailmakersが出来るまでの経緯
元々はKnoxvilleと同じくユーザーに提案していたプロジェクトの一つで「Project : Karoo」と呼ばれていました。
提案時点で唯一大まかな形は出来ていたのを見る限り、3プロジェクトの中では一番開発が進んでいたと思われます。
Project: Karoo Teaser
ちなみにもう一つのプロジェクトは「Project : Dwarka」と呼ばれていて、マルチダンジョン探索ゲームとなる予定でした。
具体的にはドワーフになって友人とモンスターが跋扈する洞窟を探索する一人称ゲームで、システムは「Left 4 Dead」っぽいです。
Project: Dwarka Teaser
この3つのプロジェクトに共通するのはXbox Oneでのリリース、マルチ対応という2点。
また、これらの開発はPress Play中心ではありますが、「バンジョーとカズーイの大冒険 : ガレージ大作戦」でXboxコントローラによる操作やUI設計のノウハウがあるレア社社員がProject : Karooに参加していたりと、Microsoft Studios傘下の別企業の方も携わっていたりします。
KnoxvilleはPress Play閉鎖と同時に開発中止となりましたが、Project : Karooに関しては「Lightbulb Games」(現Flashbulb Games)創設と同時に「Pioneers」というタイトルに変わり、Lightbulb GamesがFlashbulb Gamesに改名するタイミングで現在のTrailmakersとなりました。
LightからFlashに改名した理由はLightbulb Gamesという企業(一人でゲーム開発しているレバノンのゲームデベロッパー)が既に存在していたからってだけです。
一応簡易年表も作ってみました。ゴチャゴチャしててすみません、許して下さい
現状Xboxコントローラーに対応している(ビルドモード以外)のも、箱One版のリリース告知もこういった経緯があったからという事ですね。
まとめ
EA初期段階でこれだけ完成度なのは、デベロッパーが優秀で熱意もあったというのもありますが、(一時期開発が止まったとはいえ)発表から2年半の期間があったというのも一因なのかなと思います。
これが何の参考になるのか分かりませんが、何かの参考になれば幸いです。
じゃあ俺、TerraTechのクリエイティブモードマルチ体験と新ブロックの和訳してこの休日過ごすから……
では!